こんにちは。Kimnyです。
今回は私がライブ時にソフトシンセを使うために使用しているソフトウェアの「VST Live Pro 2」を紹介します。
同じようなコンセプトのソフトとしては
- Mainstage (Apple)
- Gig Performer (Deskew Technologies)
- Camelot Pro (Audio Modeling)
があります。いわゆるプラグインホストと呼ばれるソフトウェアです。全部試しましたが、最終的にしっくり来たのが「VST Live Pro」でした。
DAWでも同じことができそうですが、方向性が違うので選択からは外しました。
余談:Ableton Liveだと外部入力音声からテンポ抽出して合わせてくれる機能があるらしいので、少し興味があります。
ざっくり比較
Mainstage (Mac)
Good: 安い。¥4,500(2024年5月現在)。いくつか音源も付属。画面を作り込める。
Bad: なんだか重い。画面作り込む時に特に重さを感じる。
ライブでソフトシンセ弾いてみたいビギナーの方におすすめ
Gig Performer (Win/Mac)
Good: 作り込めばいろいろなことが出来るポテンシャルの高さはTop of Top。Windowsにも対応。
Bad: MIDIやオーディオのルーティングは画面内のケーブルで配線する方式。面倒。
職人気質のようなソフト。作り込めばいろいろできそうではある。
Camelot Pro (Win/Mac)
Good: インターフェースが今風。セットリスト機能が優秀で複数バンド掛け持ちなど忙しい方にピッタリ。またMIDI機器(シンセ)との統合が素晴らしい。Windowsにも対応。
Bad:インターフェースが独特。Windowsのタッチ対応のものとは相性が良さそう。オーディオエフェクト系のプラグインインサート時にDRY/WETのバランスが決められるようになってて(決めなければならなくて)少し違和感。
外付けシンセとか併用したい人にピッタリ
VST Live Pro 2 (Win/Mac)
いいところ
- CubaseなどのDAWを手掛けているSteinbergが作っている
- レイヤー管理画面がわかりやすい
ドラッグ&ドロップでレイヤーのゾーン、ベロシティのゾーンが決められる - よく使う、ソロ/ミュート、ボリューム、ベロシティレンジ、CC(コントロールチェンジ)機能にアクセスしやすい
- レイヤーごとにベロシティのレンジが簡単に決められる
ベロシティに反応して欲しくない(どれだけ弱く弾いても必ず鳴ってほしい)パッド系の音色などに有用。 - レイヤーごとに反応するCC(コントロールチェンジ)を設定できる
ピアノ音にはピッチベンドやモジュレーションがかからないようにする、などの設定が簡単 - 同期関連の機能が強力
Cubaseの簡易版がくっついているイメージ
同一Wi-Fi環境を用意して同期を流せば、メンバー各自のiPhone/iPadで拍子(メトロノーム)・歌詞・コードを見れる
(拍子の精度がどれくらいか検証していないのでいつかやってみたいところではある) - (番外編)DMXに対応している
照明コントロール規格のDMXに対応している。同期で照明含めた演出ができる。 - (番外編)動画ファイルに対応している
同期で動画を流したいときに使える。プロジェクター設置しているライブハウスとかなら他のバンドと差別化できるかも。
Rainsでは一部楽曲は同期を使っており、ドラムでリーダーのザキヲさんが手元のMTRから流しています。VST Live Proの同期関連の機能が本当に便利そうなのでいつか使ってみたいなあ。
イマイチなところ
- 日本ではサポート対象外
- AUプラグインが使えない
VSTプラグインのみ。AUであればCore Audioの管轄でOSに近い部分が担ってくれるので安定性がさらに増すのかな?と考えていたり。Blue Cat’s PatchWorkなどのWrapperを挟めば…など考えましたが、そもそも1回も落ちたことありません。 - 画面をカスタマイズなどがほとんどできない
バージョン2でFocus Controlという機能が実装され、カスタマイズウィンドウを表示させてのコントロールができるようになった。だが、画面の特定の位置に埋め込むことができないので、何かの拍子にウィンドウを閉じてしまわないかドキドキする。
総評
各ソフトで得意不得意があるので、気になった方はYouTubeなどの動画で探してみてください。
また、質問があれば問い合わせフォームからご連絡いただければ、私が分かる範囲で答えさせてもらいます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。