YAMAHA MODX Mを買いました

機材・セットアップ
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なぜMODX M7を買ったのか

私はソフトシンセ派でMacとオーディオインターフェースを中心にライブ環境を組み、音色も徹底的に作り込むスタイルです。しかし今回、キーボードが常設されていない会場でライブをすることになり、軽量なシンセを探す必要が出てきました。

新規にMIDIキーボードを購入することも考えましたが、Mac、オーディオインターフェース、MIDIキーボードの3点を履こう部となるとバッグが2つになります。できるだけ荷物を減らしたい派(重いのやだ・飲んで電車で帰りたい)の私としてはバッグや荷物が少ないことが正義。

また対バンが多いイベントだと、転換時間が短かかったりするので、セッティングのスムーズさも重要です。

そこで「1台で完結するシンセ」に舵を切り、MODX M7を購入しました。

前モデルのMODX+を数ヶ月悩んでいるうちにサウンドハウスで取り扱い終了になってしまい、もしや新機種が出るのではと思っていたら出たので、勢いで買ってしまいました。なんと試弾せず発売日に入手しました。

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Kimny(キム兄)
Kimny(キム兄)

なお24回分割金利0%ローンで買いましたw

スペック面で惹かれたポイント

軽量かつ音源が強力

私はNord Electro 5D 73も所有していますが、約10kgとそれなりに重量があります。
さらにレイヤーできる音の構成には制限があります。

それに対してMODX M7は約8kg。
しかも、

  • AWM2(PCMベース音源)
  • FM-X(FM音源)
  • AN-X(アナログモデリング音源)

を搭載しています。しかもこれらは同時発音数が別管理です。
レイヤーを多用したい私にとっては非常に魅力的でした。基本的にPad系の音色をFM-Xに任せ、他の音をAWMで鳴らすという方針で使っています。

MOTIF XFユーザーとしてのYAMAHAへの信頼感

私はYAMAHA MOTIF XFを所有しており、とても気に入っています。
YAMAHAの音はバンドアンサンブルに自然に馴染む印象があり、その「オケに溶ける感じ」が好きです。

MOTIFに搭載されていた音色が引き続き搭載されており、好きなYAMAHAの音という信頼感がありました。

レビューしていきます

良かった点

  1. タッチディスプレイの操作性

液晶がタッチ式になっているシンセは初体験でしたが、直感的で使いやすいです。
セットリストの作成も簡単で、ライブ用途には非常にありがたい機能です。

  1. 鍵盤の弾き心地

最上位機種のFSX鍵盤には及びませんが、MODX M7はFSB鍵盤を採用しています。
ピアノタッチというよりはやや軽めで、オルガン系のプレイにはむしろこちらの方が好みです。

  1. フェーダーとシーンボタンの増加

前モデルと比べてフェーダーやシーンボタンが増えた点も好印象です。
ライブでの即応性が上がっています。

  1. ESPソフトシンセ付属

付属のESP(Expanded Softsynth Plugin)により、PC上で音色制作と確認が可能です。
これはソフトシンセ派の私にとっては大きな安心材料です。

微妙だと感じたところ

  1. 音質について

正直なところ、Montage Mシリーズと比較すると、少し荒さを感じます(YouTubeの比較動画を聴いた限りですが)。Montage Mは高域までフラットで滑らか・素直な感じがありますが、MODX Mは少しベールがかかっている印象があります。フラッグシップ機と差別化・コストカットしなければならないのでD/Aにお金をかけられないのでしょうがないですが。バンドサウンドの中に混ざると違いがわからないかもしれないのでヨシとしましょう。

尊敬するキーボーディストGakushiさんのコメントで「Montageとはまたちょっと違うような質感がある、テンションが上がる」という発言に納得です。「音がいい」とは言っていない。嘘はついてないよ、頑張った。

また、耳に刺さるような派手めのプリセットが多い印象で意外でした。時代的に即戦力・派手さが求められているのかもしれません。少し控えめだけど確実に仕事をしてくれる感じのYAMAHAさんはどこへ・・・。

MOTIF XFはそこまで刺激的ではなかったため、少し残念に感じました。
パフォーマンス作成時にコンプレッサーなどで作り込んでおかないと、現場でPAさんにご迷惑をおかけしそうです。

  1. 音色の質感

トータル約10GBという大容量サンプルは驚異的ですが、ピアノやエレピに関してはどうしてもソフトシンセと比較してしまいます。

特にKeyscapeのピアノやエレピは、弾いていての心地よさが段違いです。
比べるべきではないのかもしれませんが、どうしても比べてしまいます。

  1. 光る大きなノブ

Montage以降のYAMAHAシンセの象徴とも言える、大きく光るノブ。
制作では便利そうですが、ライブではリアルタイムに細かく音色パラメータを触る余裕はあまりありません。

一度消灯設定にしましたが、少し寂しく感じて結局点灯させています。

Kimny(キム兄)
Kimny(キム兄)

人間は矛盾でできている…

  1. 音色編集効率はやはりソフトシンセが上

ソフトシンセはエフェクト数の制限がほぼなく、画面上で一望できるため編集効率は圧倒的です。
ハードシンセはどうしても階層メニューを潜る必要があります。

ただしESPの存在により、この弱点はある程度緩和されると感じています。

結論:用途で使い分ける

今後は、

  • キーボード常設・転換に余裕がある会場 → ソフトシンセ
  • キーボードがない会場・転換時間に不安がある現場 → MODX M7

という使い分けをしようと思います。

演奏の録音を聴き比べましたが、作り込んだソフトシンセの音は、楽器と楽器の隙間に自然に入り込み、密度のあるサウンドを作っています。
一方でハードシンセは、少し密度が足りない印象を受けました。私の音色作成テクニックが未熟だからかもしれませんが…。

それでも、軽量・安定・セッティングの速さというライブ現場での安心感は大きな価値です。
ソフトシンセはレイテンシーが発生し、ソロを弾こうとすると弾きにくさを感じていたので、ソロの時はMODX Mを弾く、という運用もありだと思いました。

フラッグシップシンセがびっくりするような価格の昨今、軽くて機能がギュッと詰まっているMODX Mはオールマイティーに使える1台だと思いました。

使いこなすポイント

他のワークステーションタイプのシンセにもいろいろ制約があると思いますが、MODX Mでの制約、というより使いこなし方は下記ポイントになると思います。

AWMとFM、ANの音色配分を考慮する

AWM-Xは128音、FM-Xも128音、AN-Xは12音と同時発音数の制限があります。RolandやKorgの最近のシンセは同時発音数が動的に管理・最適化されるなど、融通が効きますが、MODX Mはそうではありません。きちんと枠が決められています。

これをメリットと捉えるかデメリットと捉えるかは好みや使い方によるところが大きいと思いますが、私は音源方式によって同時発音数の制限がある方がわかりやすくて好きです。計算がしやすいから。
例えばRolandのZEN-CoreのV-Piano1音分が、SuperNATURAL何音分など明記されていないので、実際に弾いてみてチェックするまでは負荷のかかり方がわからないと思います。使いこなしていけば体感でわかるところではあるのですが。この辺はソフトシンセっぽい感覚ですね。このプラグインとこのプラグインを一緒に使ったら限界みたいな。

一方YAMAHAは音源方式による同時発音数が明記されているので、音色を作成する時にわかりやすいです。
RAINSのキーボードサウンドは、アコピ、エレピなどの音にパッド系の音色、オルガン、ストリングスを重ねて作っています。一種のWall of soundを意識していて、確実に楽器と楽器の隙間を埋めるがうるさくならない音を目指しています。
音色のメインとなる音はアコピ・エレピなどのAWM音色なので、AWMは重ねすぎず、重要でないものはFMで鳴らすなどの判断ができます。あまり途切れてほしくない音源方式のレイヤー数を減らして大体の目安をつけられるということです。

おそらく他社だとレイヤー番号の若い順から優先度が振り分けられていそうな感じしますが、所持していませんし、そこまで使い込んだことがないのでわかりません。

この辺りが他社製品との違いでもありますし、使いこなしポイントかなと考えています。

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