ご無沙汰しております。VST Live Proはすでにバージョン3が発売されていますが、バージョン2にもアップデートが来ています。
これはとても嬉しい!
今回は、VST Live Pro 2のアップデート後にバッファサイズを64 Samplesまで詰めてライブで使ってみた話と、以前書いたMODX Mのフリーズについての続報です。
VST Live Pro 2.2.120がなんだか安定している
VST Live Pro 2を、当時最新だったバージョン2.2.120へアップデートしました。
使ってみたところ、なんだか安定しているぞ……?
そこで、ふと思いました。
「そういえば、今までバッファサイズを128 Samplesより下にしたことがあったっけ?」
これまでは128 Samplesに設定し、若干恐る恐るライブ運用していました。
以前に64 Samplesを試したことがあるのかもしれませんが、もはや記憶の彼方です。おそらく、どこかの時点で「128 Samplesでないと安定しない」と判断し、そのまま使い続けていたのだと思います。
そこで今回、試しに64 Samplesへ変更してみました。
すると……。
Keyscapeが64 Samplesで普通に弾けました
Keyscapeが安定して弾けました!
しかも、自宅で少し音を出して終わりというテストではありません。
まず約3時間のリハーサルで使用し、その後、約60分のライブ本番でもそのまま運用しました。
結果は、プチノイズ、音切れ、フリーズなど一切なし。
最後まで安定して動作しました。
使用環境
今回の環境は以下のとおりです。
- MacBook Pro M4 Pro
- メモリ24GB
- オーディオインターフェース:Antelope Audio ZEN Q Synergy Core
- サンプルレート:48kHz
- バッファサイズ:64 Samples
- Keyscapeのライブラリ:MacBook Pro内蔵SSD
- VST Live Pro 2.2.120
MacBook Proは当然ながら電源へ接続して使用しています。
ライブ時はWi-FiとBluetoothをオフにし、macOSの電源モードも「高出力」に設定しました。
特別な裏技のような設定はしていませんが、ライブで不要な通信機能を切り、Macの性能をきちんと発揮できる状態にはしています。
Keyscapeだけを鳴らしていたわけではない
今回使用したKeyscapeはコンパクト版を使っています。音色は、ピアノ音色のほか、RhodesやWurlyなどです。
とはいえ、Keyscapeだけを単体で鳴らしていたわけではありません。
曲によっては、HALionのPCM系音色を複数レイヤーし、FabFilterのEQやコンプレッサーも使用しています。
さらに1曲では、同期用のステレオオーディオトラックを5本ほど同時に再生していました。
その状態でも、リハーサルから本番まで問題なし。
負荷メーターの数値までは確認していませんが、少なくとも演奏中に異常を感じることはありませんでした。
128 Samplesと64 Samplesは何が違う?
128 Samplesでも、慣れてしまえば普通に演奏できます。
これまでライブで使ってきた実績もありますし、「128 Samplesでは弾けない」という話ではありません。
ただ、64 Samplesにすると、やはり弾きやすいです。
特に違いを感じたのは、ファンク系の細かいバッキングや、ジャジーな裏打ちを演奏したときでした。
16分音符に対する反応や、鍵盤を弾いてから音が返ってくる感触が良くなり、以前よりグルービーに演奏できます。
128 Samplesでは、ほんの少しだけ後ろへ引っ張られるような感覚がありました。慣れればそれほど気になりませんが、64 Samplesと比べると違いはあります。
設定を知らずに弾いても、少し触れば気づくかもしれない。そのくらいの差です。
数字だけを見ると128から64へ半分になっただけですが、演奏する側としては、このわずかな違いが意外と大きかったりします。
2.2.120で改善されたのかは分からない
ここは誤解のないように書いておきます。
今回安定したのが、VST Live Pro 2.2.120へのアップデートによるものなのかは分かりません。
過去のバージョンと同じ条件で比較したわけではありませんし、以前64 Samplesを試したときの記録も残っていません。そのため、「2.2.120でバッファ周りの性能が改善された!」と断定することはできません。
あくまで、「VST Live Pro 2.2.120へアップデートしたタイミングで64 Samplesを試してみたら、現在の自分の環境では安定してライブ運用できた」という体験談です。
MacBook Pro M4 ProやZEN Q Synergy Coreの性能も関係していると思いますし、使用する音源、プラグイン、プロジェクト構成によって結果は変わるはずです。
それでも、KeyscapeやHALionのレイヤー、FabFilterのエフェクト、複数の同期トラックを含む実際のライブ環境で安定したのは、かなり嬉しい結果でした。
VST Live Pro 3には移行しないの?
VST Live Pro 3が発売されているのに、なぜまだバージョン2を使っているのか。
理由は単純で、現時点ではお金を払ってまで使いたい新機能がないからです。
バージョン3にはさまざまな機能が追加されていますが、私のライブ環境では使わない機能も多く、全体として重そうな印象もあります。
ライブ用ソフトには、新機能の多さよりも安定性を求めています。
必要な機能がすでに揃っていて、64 Samplesで安定して動いているなら、今のところVST Live Pro 2で困ることはありません。
しかも、バージョン3の発売後もバージョン2をアップデートしてくれている。
これはユーザーとして本当にありがたいです。
今後、バージョン3にどうしても使いたい機能が追加されたら移行を考えるかもしれませんが、当面はバージョン2を使い続ける予定です。
MODX Mのフリーズは、その後どうなった?
以前、リハーサル中にMODX M7がフリーズした件について、2本の記事を書きました。
その後どうなったのかというと、今のところ一度も再発していません。
フリーズ後は、ファームウェアを上書きし、Initialize All Dataを実行しました。
それから4回ほど、合計約10時間使用していますが、フリーズやそれらしい兆候はありませんでした。
初期化後は、バックアップしていたパフォーマンスをいくつかインポートし直しています。一方、ユーザー波形は追加せず、比較的初期状態に近い構成で使っています。
なお、今回紹介したVST Live Pro 2.2.120でのライブにはMODX Mを使用していません。今回はMacとソフトシンセのみの構成だったため、VST Liveの安定性とMODX Mのフリーズは別の話です。
やはり追加波形が怪しいのか?
個人的には、以前追加していたユーザー波形が少し怪しいのではないかと感じています。ネット上にも、ユーザー波形を追加しているとクラッシュしやすいのではないか、という趣旨の情報がありました。
私の環境でも、ユーザー波形を入れない状態にしてからは再発していません。ただし、これは証拠がある話ではありません。
ユーザー波形が原因だったのか、ファームウェアの上書きやInitialize All Dataが効いたのか、それとも最初のフリーズが偶発的なものだったのかは分かりません。
現時点で言えるのは、
- ファームウェアを上書きした
- Initialize All Dataを実行した
- バックアップしていたパフォーマンスは一部復元した
- ユーザー波形は追加していない
- その状態で約10時間使用し、フリーズは再発していない
という事実までです。今後も様子を見ながら使っていきます。
まとめ
VST Live Pro 2.2.120を使用し、48kHz/64 Samplesの設定でKeyscapeをライブ運用できました。
約3時間のリハーサルと約60分の本番を通して、プチノイズや音切れなどは一切ありませんでした。
128 Samplesでも演奏はできますが、64 Samplesでは特に16分音符の細かいバッキングや裏打ちの反応が良く、よりグルービーに演奏できる感覚があります。
もちろん、すべての環境で同じ結果になるとは限りません。それでも、自分の実際のライブセットでここまで安定したことには驚きました。
VST Live Pro 2、まだまだできる子です。
そしてMODX Mのフリーズについても、今のところ再発なし。
こちらは原因不明のままなので完全に安心とは言い切れませんが、ひとまず続報としてお伝えしておきます。
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